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双葉のしおり

読んだ本の感想と紹介をするブログです

吉野裕子『狐―陰陽五行と稲荷信仰 (ものと人間の文化史 39)』

物語や信仰の中で扱われる狐のイメージがどのように形成されていったかを探る一冊。

実際にいる動物のキツネと中国の陰陽五行説における狐の2つから考察しているが、主に後者を中心にまとめられている。


狐から連想されるイメージのうち、実際のキツネの生態が由来と考えにくいもの
(例えば、「稲荷の使い(実際は稲荷神よりも狐の方が信仰を集めている…)」「狐火」「赤い鳥居」など)
を陰陽五行説をベースに整理している。

ともかく何もかもが陰陽五行に結び付けられているため、多少強引な気もするが筋は通っている。
例祭・創建の日と陰陽五行の結びつけについては若干弱い部分があるようにも感じたが、その他の部分については納得できることばかりだった。
特に稲荷山の神が蛇から狐に変わったという話は非常に興味深かった。