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双葉のしおり

読んだ本の感想と紹介をするブログです

サン・テグジュペリ『夜間飛行』

小説

久しぶりなのは読書をサボっていたと言うだけではなく、時間のかかる本を読んでいたというのもある。

サン・テグジュペリといえば『星の王子さま』で、私自身も小学生の時に読んだ本だ。
星の王子さま』自体はかなり好みの作品だったが、「作者で読む」ということをすすんでしない質だったせいか、彼の他の作品には触れずにいた。
結果的には、長い間触れないでいたのは正解だったと思う。
少なくとも、小学生が読むような作品ではない。


収録されているのは「夜間飛行」と「南方郵便機」の2作品。

「夜間飛行」は本の題にもなっている作品だ。
操縦するといえばせいぜい自動車ぐらいの現代人にとって、飛行機、しかもGPSもない時代に暗い砂漠の上を飛行するのがどういうことなのか、実感として掴むのは難しいだろう。
まして、砂漠ですら見たことがないというのに。
だが、リヴィエールの持つ不安については、現代人にも通じる所があるのではないかと思う。


「南方郵便機」これが強敵だった。
訳者があとがきにて「読者に精読を要求する」だけあって、真面目に読まないと、内容を全くつかめない。
おそらくもともとの文章にも難解な部分があるのだろうが、訳が古くなってしまっているのも一因なのではないだろうか。

隙間時間に少しずつ読み進めていたのだが、一体誰の話なのかわからなくなってしまうことが度々あった。
主人公が行方不明になる度にページを戻し、前回読んだところまでの内容を何とか思い出す。
それこそ砂漠をさまようような気分だった。

読み終わって思ったのは、これは一気に、そしてじっくり読むべき作品だということだ。
また時間のある時にチャレンジしてみようと思う。


そうだ、敗因はもう一つある。
それはアフリカの地理に疎いということだ。
次読む時は地図も用意しておこうと思う。